【不動産投資初心者の疑問解消】
~消費税・課税事業者・免税事業者の勘違いを一気に整理~
不動産投資を始めると、ほぼ必ず出てくる疑問があります。
「法人でアパートを買うなら課税事業者の方が得なの?」
「消費税還付スキームって聞くけど本当にお得?」
「家賃収入が1,000万円を超えたら課税事業者になるの?」
結論から言うと、多くの初心者が「消費税の仕組み」を誤解しています。
今回は、住居用アパート投資に特化して“本当に大事なポイント”だけを整理します。
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■ そもそも消費税は何で決まる?
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消費税で一番重要なのは「売上が課税か非課税か」です。
・課税売上 → 消費税がかかる
・非課税売上 → 消費税がかからない
ここを間違えると、全部ズレます。
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■ 住居用アパートの家賃は?
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結論
→ 住居用アパートの家賃は【非課税売上】です。
つまり
・いくら家賃収入が増えても
・消費税は1円も預からない
という構造になります。
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■ 家賃収入が1,000万円超えたら課税?
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よくある誤解がこれ。
「年収1,000万円超えたら課税事業者」
正確には
→【課税売上】が1,000万円を超えたら課税事業者です。
住居家賃は非課税なので
・家賃1,500万円
・他の売上ゼロ
この場合
→ 課税売上0円
→ 免税事業者のまま
つまり
「家賃はいくら増えてもOK」ということです。
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■ なぜ個人事業は1,000万で課税?
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フリーランスや個人事業主は
・コンサル
・業務委託
・物販
ほぼ全て【課税売上】です。
だから、
年収=課税売上
↓
1,000万超え
↓
課税事業者
となりやすいだけ。不動産と構造が違うんです。
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■ 課税事業者なら消費税戻る?
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ここも大きな勘違い。
「課税事業者になれば経費の消費税が戻る」
→ ほぼ嘘です。
消費税は、預かった消費税 - 払った消費税 で決まります。
でも、住居アパート法人は
・家賃 → 非課税
→ 消費税を預からない
つまり、引く対象がそもそも無い。
だから
・事務所代
・備品
・消耗品
の消費税を払っても、 ほぼ控除できません。
むしろ
・申告の手間増
・税理士費用増
・納税リスク増
= デメリットだらけ。
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■ じゃあ課税事業者になる意味は?
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意味があるのは
・店舗ビル
・事務所ビル
・倉庫
・ホテル
・民泊
など、【課税賃料】を取る物件の時だけ。
この場合は
・建物購入時の消費税
→ 仕入控除可能
→ 還付が発生する
住居アパートとは全く別の世界です。
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■ 消費税還付スキームの正体
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過去に流行った「消費税還付スキーム」
これは
・一瞬だけ課税売上を作る
・本当は住居用なのに
「全部課税用です」と虚偽申告
という仕組み。
本来は、課税売上割合で按分しなければならないのに100%控除していた
→ 脱税
→ 逮捕
という流れ。
つまり、「アパートで合法的に還付」ではありません。
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■ 100%課税事業者なら控除できる?
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これもNG。
たとえ
・売上が全部課税
・100%課税事業者
でも、【用途が住居なら】 建物消費税は控除不可
控除できるかは、「事業者区分」ではなく【用途】で決まります。
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■ 結論まとめ
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住居アパート投資では
✔ 家賃はいくら増えてもOK
✔ 課税売上にカウントされない
✔ 課税事業者になるメリットほぼゼロ
✔ 経費の消費税もほぼ戻らない
✔ 無理に課税売上を作ると損
つまり、【レジ専業なら免税維持が最適】
将来
・店舗
・民泊
・倉庫
をやるなら「別法人」でやる。
これが一番安全で賢い戦略です。
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■ 最後に
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消費税スキームは、「得する話」が強調されがちですが、
実態は、
・税務リスク
・調査リスク
・資金繰り悪化
の方が大きい。
初心者ほど「シンプル構造」「免税維持」を優先した方が長期的に勝てます。
短期の還付より長期の安定。
これが不動産投資で生き残るコツです。